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​企画

 いくら評価が良くても売れるとは限りません。それは、何らかの形で「代わりになるもの」があるからです。つまり、顧客が「どうしてもほしいと思う」ことや「したい、やりたい、でもできない」という未充足の強いニーズを発掘し(以後キーニーズ法と呼ぶ)、それに応える必要があり、そうすることによってヒット率の高い商品が生まれます。

 ここでは、 未充足の強いニーズを引き出すための質問詞とアンケート結果の解析法、さらには、より深い潜在ニーズを引き出すためのヒヤリング手法をご紹介します。   

 

1.アンケート及び解析手法のご提供(キーニーズ法)
   
(1)生活ニーズを引きだすための質問詞と解析
   下図に従って、生活ニーズを引き出します。

行動・問題・生活ニーズ.PNG

①多くの人がやっていて、解決されたら嬉しい問題を持つ行動(やりたくないけどやって  

  いること①参照)をリアルに詳しく行動欄に記述する。あらかじめターゲットが決ま

  っている場合は、ターゲット属性がとる行動を記述する。
②ターゲット欄にその行動をとっている属性をできるだけ詳しくリアルに記入する
③それに伴う主なアンバランス感情②参照(=やりたくない理由)を<BUT>「アンバラン

  ス感情」欄に記入する。

④NFPの判定③参照をし、すべて5点になることを確認する
⑤行動とアンバランス感情を手掛かりに「生活ニーズ」を推測する(「このようなアンバ

  ランス感情があるのに、わざわざこのような行動をとっているのは、主としてどうした

  いため?」と考える。つまりアンバランス感情を乗り越えてまで行動している目的を考

  える。)
⑥「そのため(=生活ニーズ)には」と考えて手段が「行動欄に記述した内容と同じにな

  るかを検証。

​(2)未充足の強いニーズを引き出すための解析法

  続いて、下図に従って、未充足の強い生活ニーズと要するにアイデアを導き出します。

潜在ニーズ欄.PNG

リュックを例に、潜在ニーズ(<Q2>反転、反転を求める
①<BUT>、を並び替える
②反転
 ・行動を反転し、生活ニーズに付加する
 ・行動しなくても<Q1>生活ニーズしたい
③BUT反転
 ・生活ニーズに付加する
 ・行動しても<BUT>アンバランス感情なく生活ニーズしたい

 続いて、それに対して、要するにアイデアを求める
④解決すべき対象である「未充足の強い生活ニーズと、それを解決する最終的なアイデアの“つ

 なぎ”が要するにアイデア
⑤“つなぎ”を入れると、それが「未充足の強い生活ニーズ」を解決する最終的なアイデアに方

 向性を与え、懸け橋になる

キーニーズ法は、1960年梅澤伸嘉(経営学博士)により、創始され、現在、(株)商品企画エンジンが運用しています。同社と弊社は、共同して、キーン―ズ法の普及に努めています。

2.ユーザさえも気が付いていない潜在ニーズの発掘

   (アクテイブリスニング法)

   (1)テーマを設定する

   キーニーズ法を使って得られた未充足の強いニーズをテーマにし、潜在ニーズをさらに深堀する

(2)テーマに関する質問

   まず、テーマについて述べ、次に、テーマに関する出来事を質問します

(3)キーワードの抽出と反復・相づち

   質問に対する回答の中から、キーワードを見つけ、それをオウム返しにコメントします。

(4)ステップ(2)と(3)の繰り返し

   繰り返して、回答を得ます。質問を深堀したい場合は、自由な質問を投げかけます。

(5)データの評価とまとめ

   得られた音声データを書起こし、気付き点をピックアップします。こうして得られた気付き点を  

  グループ化し、上位概念を決めて、構造化します。これが、次のステップである開発(構造化コン

  セプトの構築と可視化)に生かされる

アクテイブリスニング法は山岡俊樹著”サービスのための発想法”62-67pより引用

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